物の量以上に収納には余裕が必要

間取りの失敗

新築のとき、収納を多く作ることは皆さん考えると思います。
でも、どれくらい収納って必要なんでしょう?

収納率という考え方

どれくらい収納が必要か?
その考える方法の一つとして収納率という考え方があります。
収納率というのは、家の床面積に占める収納の面積の割合です。
たとえば、延べ床面積が120m2の家で、クローゼットなどの収納の面積の合計が12m2あったら収納率が10%ということです。
一戸建てではだいたい12%以上収納があるのが望ましいと言われています。
確かに、大まかに考える上では収納率というのはいいのですが、物の量というのは各家によって非常に差があります。
あまりこのパーセンテージにこだわる必要は無いと思います。

持っていくものを考える

収納の検討をするうえで、収納率よりももっと重要だと思うのは、実際に持っていく大きなものについて、実物の寸法と収納する場所を考えることです。
まず、引越しの際に本当に必要なもの以外は、できるだけ捨ててしまうのがいいと思います。
これが一番費用を抑えることができます。
収納の面積を減らせれば、延べ床面積を減らせられるため、費用削減になりますし、引越し費用も多少は削減できることになります。
こういう機会でないとなかなか捨てることは難しいため、チャンスでもありますね。
必要なものを選んだら、その寸法と収納する場所を検討します。
1階で使いたいものなのに、1階の収納は一杯で2階にしまうしかない。
これでは収納率が何%だろうがまったく意味がありません。
これが収納率にこだわるべきではない最大の理由です。
特に、小屋裏などに大きな収納部屋がある場合、収納率は非常に高くなります。
でも、小屋裏にしまうものって、年に一回しか出さないようなものではないでしょうか?
結局、日常的に使うものは、小屋裏にしまうことはありません。
収納する場所を検討しておくのはこういった理由からです。
使う場所の近くに収納する。
これが収納の基本だと思いますので、よく考えてみるといいと思います。

1階に収納が足りない

収納する物と場所を考えると、1階に収納が足りないということが多いです。
1階にLDKがある場合、どうしても収納は少なくなる傾向があります。
それを補うように2階に収納を多めに作ることが多いのですが、当然あまり使い勝手がいいとは言えません。
1階の収納は多めに作ることをおすすめします。
そして、同様に2階には過剰な収納を作る必要はありません。
総2階の家を建てるとすると、どうしても2階が1階に比べてスペースが取りやすくなります。
これを埋めるように収納を作ることが多いのですが、あって困ることはないと思いますが、本来不要なものです。
収納率という言葉が徐々に浸透するにつれ、物をしまうための収納でなく、収納率を稼ぐための収納が生まれてしまうこともあります。
使う場所に収納をということを心がけましょう。

収納の中の物の割合

収納するものは、いずれ出して使うものです。
出して使うことを考えるならば、収納の中を一杯にしてしまってはいけません。
取り出すとき、また、仮にしまうという事も想定して、収納の中を多くとも8割程度しか使わないようにしましょう。
ここでも問題となるのは1階です。
1階の収納が少ないため、どうしても収納が物で一杯になってしまうころが多いのです。
でも、新たに物が入ってくるのも玄関がある1階。
そこにある収納が一杯では、物が床や廊下に溢れる原因となります。
物の収納場所を検討するときには、収納一杯に物を詰め込まずに、できるだけ余裕のある状態にしておきましょう。
一杯になってしまったのなら、それはその場所の収納がすでに不足しているということですから。

収納を考える=持ち物を考える

収納を検討するということは、実は、自分の持ち物を考えるということです。
本当に必要なものはなにか?
実は不要なものではないのか?
このことを考えることが収納以上に、一番大事かもしれません。

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