住友林業をやめた理由

検討したけどやめた理由

大手ハウスメーカーをいろいろ見て検討していた時、住友林業が一番好みのハウスメーカーでした。

理由は、和っぽい雰囲気と木質感。

ふんだんに木を使って木質感を出しながらも、ハウスメーカー特有の、とでも言いましょうか、野暮ったくならず非常に洗練された雰囲気。

こういった雰囲気が好みだったんだと思います。

モデルハウスに何度か通って、イベントにも参加、満を持して見積もりを取りましたが、結局値段が高すぎて、契約にはいたりませんでした。

住友林業を検討していた時期は、大手ハウスメーカーを数社、比較検討していましたが、見積を取ってみるとすべての大手ハウスメーカーで大幅に予算オーバーでした。

その後は予算の都合からハウスメーカーはあきらめて、工務店を中心にいろいろ見ることにしました。

本当にたくさんのハウスメーカーや工務店を見て気が付いたのは、私の場合、もし予算がギリギリ許したとしても、住友林業を選ばなくてよかったのかも、ということです。

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住友林業っぽくするには費用がかかる

見積をもらった段階で、すでに当初の予算をかなりオーバーしていました。

でも、当初想定していた予算は、多少は余裕を持って伝えてあったため、予算的に厳しいながらも、ちょっと無理をすれば、ぎりぎりだけどなんとかなるかもしれない、という金額でした。

もし我が家が、そのぎりぎりの金額で無理して住友林業と契約していたなら、かなり後悔することになっていたかもしれません。

なぜ気に入ったハウスメーカーと契約したのに、後悔することになるのか?

理由は、まず間違いなく、住友林業のモデルハウスのような雰囲気の家は建てられないからです。

和っぽい雰囲気や木質感なんて、ほとんど出すことはできなかったのではないでしょうか?

私が好みだったのは、あくまで住宅展示場の住友林業のモデルハウス。

それに対して、見積でもらったプランの家は、モデルハウスみたいな家でしょうか?

そんなわけないですよね。

はっきり言って、あんな豪華な家は私のような一般庶民には、まず建てることはできないのです。

住友林業の場合、基本の坪単価にプラスするオプションの追加工事によって、和の感じだったり、木質感だったり、展示場のモデルハウスで見られるような雰囲気を出すことになります。

オプション工事をどんどん追加することによって、モデルハウスの雰囲気に近づいていくことになるのです。

私が住友林業お得意の格子を見て、かっこいい、なんて言っていたからだと思いますが、住友林業に依頼して作ってもらった見積、間取りのプランには、室内には、リビングとダイニングの間に、モデルハウスではよく見かける木の格子が間仕切りとして、軽い目隠しという感じで使われていました。

外観も何もないと寂しいからか、2階の一部にほんの少しだけ格子がアクセントとしてありました。

それはデザインとしては好きなのでうれしいのですが、これらの格子は、坪単価には含まれない標準外の工事であるため、見積では坪単価とは別に追加費用の掛かるオプション工事となっていました。

見積をもらって見積とプランの図面をみていた時には、ただでさえ予算が厳しくて、予算を大オーバーしているのに、なぜこういったオプションの追加工事を見積に含めてくるのか?と疑問に感じていました。

オプションの見積の追加費用を見て、少しイラっとしながらも、その時はちょっと不思議だな、要望を満たそうとするとこうなるのかな?と思っていました。

何といっても、住友林業からいただいた見積は、希望した予算よりも、はるかに高額で希望した予算の3割増しくらいにはなっていたのですから。

予算が厳しいのだから、こんなオプションはなしでいいのに、と当然のように思っていました。

でも、それはたぶん大きな間違い。

オプション工事は、すべてなくしてしまうと問題があるのです。

もし予算が厳しいから、とこれらの追加工事をすべて無くしてしまい、まったくの住友林業の標準工事のみで家を建てたとします。

オプションの費用はなくなるので多少は希望の予算に近づいていくでしょう。

ただし、オプションの追加工事を完全になしで家を建ててしまうと、好みだった住友林業っぽさはまったくなくなって、完全に特徴のなにもない普通の家になってしまうのではないでしょうか?

最近の建売は特徴のある物件も多いため、それ以上に圧倒的に普通な家になってしまう可能性すらあるのかもしれません。

家が完成してから、そのことに気が付いて、施主ががっかりするのを防ぐためにも、予算が厳しいとしても、見積にはオプションの追加工事を入れざるを得ないのだと思います。

外壁のひび割れが心配

住友林業の外壁は、サイディング か 吹付けになりますが、検討中は、住友林業でせっかくたてるのだから、その特徴の一つでもある吹付けにしたい、と考えていました。

シーサンドコートは貝殻が入っていて、光の加減できらきらと輝き本当にきれいです。

さらに、サイディングのようにコーキングによる継ぎ目もないので、非常にすっきりとした外観にすることができます。

このように吹付けには悪いことはないように感じますが、それではなぜほかのほとんどのハウスメーカーが外壁を吹付けにしないのだろうか?と疑問を持つようになりました。

理由は、簡単。

吹付けの壁はひび割れるから。

モルタルを塗りその上にシーサンドコートなどを吹付けるのですが、その下の木造部分の木が動くためか、さらに、そもそもモルタル自体にも時間とともにひび割れの恐れがあるためなのか、営業の方に聞いてみたところ、どうしても外壁のひび割れをゼロにするのは難しい、ということでした。

ネットで調べてみても、ひび割れが少ない家もあるようですが、ひび割れがまったくない、という家は、ほぼありえないのでは?というような印象でした。

サイディングの場合は、継ぎ目にコーキングがあるので、そこでひずみを吸収できるので、サイディング自体の割れはほぼありません。

そのかわりにコーキング部分が劣化などにより割れてくると思います。

それにたいして、吹付けではコーキング部分がなく外壁がスッキリしている代わりに、壁のどこかが割れてきてしまうのです。

どこが割れるかはわかりません。

壁全体のどこでも割れる可能性があるのですから。

そして、割れが完全にゼロというのは難しいようなので、大きな割れがなかったとしても、細かいひび割れ等は避けられないでしょう。

サイディングのように大きな目地がないので、ひび割れたからと言ってそれほど大きな隙間になることはないと考えると、ひびから雨が内部に侵入する可能性は低く、雨を防ぐという一番重要な外壁の機能については、吹付けのほうがより性能が上とも言えるのかもしれません。

ただ、見た目という点ではどこにひび割れができるかわからないモルタルに吹付けの壁よりも、サイディングのほうがいいような気がします。

せっかくの住友林業の特徴でもあるシーサンドコートですが、ハウスメーカー検討中には、逆にそれがネックとなってしまいました。

ただ、一応外壁にサイディングを採用することも可能なようでしたが、その場合は、他のハウスメーカーでも普通に採用可能なため、サイディングを採用するのなら住友林業で建てるべきだろうか?という新たな疑問が生まれてきてしまいますね。

オプションは必須

予算に多少なりとも、ゆとりがあればいいんです。

後になったとしても着工前であれば、このままでは家が普通すぎる、ということに気がつけば、オプション工事によって追加できますから。

でも、我が家にはそれは無理。

もし住友林業で家を建てることにしたなら、予算は本当にギリギリでした。

オプションを減らすことはあっても、増やすことはない、と言うよりは、オプションを追加するなんて絶対にできなかったと思います。

予算が限られていると、なかなか見た目の為にあまりお金を掛けることができません。

オプションを付けるとしても、設備のグレードアップなど機能面でのメリットがあるもの、を選ぶのが当然だと思います。

そうなると、ハウスメーカーだろうが、工務店だろうが、どこで建てようと、同じような家が建つのではないか?と思うのです。

住友林業のモデルハウスを気に入ったので、モデルハウスのような住友林業らしい家を建てたいはずなのに、予算に縛られて住友林業らしさを出すことがまったくできない、という状況になってしまうのです。

これが一番残念なことだと思います。

これは住友林業だけでなく、他のハウスメーカーはもちろんですが、値段が高めの工務店にもいえることかも。

モデルハウスを見て気に入ったとしても、予算が乏しくて、オプションなどをどんどん削っていくと、最終的には、見た目はどこで建てても同じになってしまいそうです。

その当時いただいた住友林業のプラン、見積は、すぐに返却しましたので、あまり詳しくは覚えていないのですが、他の工務店でも同じような家が問題なく建てられるような気がします。

そして、住友林業に限りませんが、あるハウスメーカーの雰囲気が好みだった場合、そこそこ似たような雰囲気を得意としている工務店に、あのメーカーの雰囲気でお願いしたいと伝えれば建てることは可能ではないか?とも思います。

ただ、そういう風に依頼してしまうと、工務店の方はあまりいい気はしないかもしれませんが・・・。

一言あってもいいのでは?

結局、予算の都合から大手ハウスメーカーに見切りをつけ、その後はたくさんの工務店を見ました。

驚きました。

その木質感に。

坪単価の高い工務店のモデルハウスは、たいてい住友林業より木質感では上です。

住友林業はハウスメーカーの中では木がふんだんに使われていて木質感が高いと思いますが、木質感の高い工務店と比べると、その差は歴然。

工務店のほうが圧倒的に木を使っています。

ただ、そういう工務店はどうしても坪単価は高くなってしまいます。

まあ坪単価が高いといっても、住友林業よりは安いところが多いですが。

でも、これもあくまでモデルハウスの話。

ある工務店の室内の扉などその工務店オリジナルの建具がかなりかっこよかったので、たぶんオプションだと思って、その工務店の営業さんに聞いてみました。

答えは、1階は、標準に含まれます、ただ、2階は、オプションになってしまう、ということでした。

これは大きいです。

もし、その工務店で建てた場合、標準のままで何も追加しなくても、そのモデルハウスの雰囲気が少しは出せるということですから。

ちなみに、その工務店は、かなり気に入ったのですがやはり高かったので、そこでは建てることはできませんでした。

いろいろな話を聞く中で何とかその工務店で建てることはできなか?と考えそこの営業さんにこんな質問をしてみました。

私「この一階の建具を一般的なものにしたらもっと安くなりますか?」

工務店営業さん「そうするとうちで建てるよさがなくなってしまいますよ。」

この言葉を聞いて、あっ、と思いました。

この工務店の使っている室内ドアなどは無垢のもので非常に高級そうだったので、これを一般的な建具メーカーのものに変えれば私の予算でも手が届くのでは?と考えて質問してみました。

でも、このオリジナルの建具がその工務店の大きな特徴の一つであり、その雰囲気を作り出しているものだったのです。

その雰囲気を気に入って、その工務店で建てたい、と思っているのに、予算がたりないからと言って、その建具をやめてまでそこに依頼するなんて、よくよく考えてみればおかしな話なのです。

そして、このようなことを住友林業の営業さんも検討中のお客様に対して正直に言うべきなのではないでしょうか?

オプション工事を無くしてしまうと、住友林業の良さが出ませんよ、と。

工務店のモデルハウスを見ていて、住友林業のモデルハウスと異なる点も見つけました。

工務店のモデルハウスには、木質感はあっても、洗練された感じは少ないということです。

たぶん工務店で建てられる方は、より和の雰囲気だったり、よりナチュラルな雰囲気を好むというのもあるかもしれません。

でも、それだけではないのかもしれない。

やはり大手ハウスメーカーである住友林業と同じように木質感を出したうえで、どこか洗練されたスタイリッシュな雰囲気を出す、というのは意外と難しいのかもしれない、とも思いました。

いずれにせよ予算の乏しい我が家には、住友林業は選ばないほうがよかったのだと思います。

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コメント

  1. […] 引用:家づくりの失敗例・後悔例|『住友林業を止めた理由』 […]

  2. とお より:

    私は住林さんの吹付(塗り壁全般)いいと思いますが、、
    30年ノーメンテナンスで、下地工程もしっかりされてますし。

    工務店さんでもそうですが、塗り壁はサイディングとは圧倒的に高級感が違います。ききちんとした下地処理を施工されていれば簡単にクラックは入ったりしないはずです。

    住林さん以外でも木造の変形に対して伸縮するタイプもありますし、実績のある製品もありますよ。

    ロー工スト住宅と差別化できますし、シーリングレスのサイディングにしないより結果的にコスパが良いと思いますが、、

    すこし気になったのでコメントさせていただきました。

    • house-knowhow より:

      コメントありがとうございます。

      私が住友林業を検討しているときに営業さんから受けた説明からは、小さなクラックは入ります、クラック無しはほぼあり得ない、という印象を持ちました。
      具体的な説明はかなり前のことなので覚えていないのですが、ニュアンスとしては、上記の印象です。
      数年前のことなので、下地などがさらに進化してより割れにくくなったのかもしれません。

      高級感もあって魅力的ではあるのですが、割れは避けられない、というのはやはり気になりました。

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