自然災害は怖い。
自然の力は圧倒的で人間がどうにかできるものではありません。
それでもいざというときのために少しでも災害に強い家を建てよう。
思わずそんな風に考えてしまいますが、それには問題点もあります。
自然は予測できない
自然災害の怖いところは予測できないところです。
それはいつ起ころか?どれくらいの規模なのか?
ほとんどの災害において、誰も正確にはわかりません。
想定はしていても、それを上回るから災害が起きるので、基本的に予測不可能なのです。
50年に一度の災害に備えて家を建てたとしても、もしかしたら100年に一度の災害が起こるかもしれませんし、それ以上の災害の可能性だってあります。
こんな風に考えだすと、もうきりがなくなってしまいます。
以前にあったタワーマンションの停電なども当てはまると思います。
タワーマンションの高層階なら水害なんてありえない。
そう考えてしまうのが普通です。
まさか地下にある電気設備が水没してしまうなんてことは想像できなかったのだと思います。
想像を上回ってしまうから起きる。
これが自然災害なのです。
予想できないもの、に対しては、その対策も非常に難しくなります。
費用対効果が悪い
自然災害の規模がわからない場合、その対策はあいまいで非常に効率の悪いものになってしまいます。
地震対策にしても、強度をどこまで求めるべきかわからないなら、費用はいくらあっても足りません。
本来、建築基準法に準ずる強度があれば、基本的には問題ないはずなのですが、災害を恐れるあまり、不要なほどの強度を求めてしまう。
家の強度というのは普段の暮らしではあまり意味を成しません。
たしかに安心感にはつながるかもしれませんが、どうしてもコスト面を考えたときは、無駄が大きくなってしまいます。
家の補強はバランスが重要
強い家をつくるには、バランスが重要です。
家自体がどれだけ強くても、地盤が緩かったらなんの意味もありません。
地盤を固め、家の構造を強くしたうえで、さらにそれに付随する物も補強する必要があります。
たとえば、窓ガラス。
窓ガラスが割れればその付近にいたら非常に危険です。
また、家自体、構造体が壊れなくても、家具が倒れてきたりして住んでいる人が怪我をしては何の意味もなくなってしまいます。
家具などの家の中での対策も必要となります。
地震に対する対策を考えた時、耐震等級の高い家を建てておしまい、ではないのです。
全てのことをバランスよく強化することが重要です。
家自体よりも場所が大事
家自体の強化も重要かもしれませんが、それ以上に大切なことが家をたてる場所、土地が重要です。
そもそも水害や地震に強い家を建てる、ことよりも、水害や地震、土砂崩れのない場所を選ぶことのほうがはるかに重要です。
そして、それは家を災害に備えて強化していくよりも、コストの面でも優位。
水害に備えて基礎を高くするよりも、そもそも高い場所に家を建てる方が簡単なのは言うまでもないと思います。
台風についても同様です。
土地から探すような場合には、台風が通過しやすかったり、被害が起こりやすい場所はできるだけ避けるほうが家自体に対策をするよりもはるかに簡易で、効果的な対策と言えます。
地震については、非常に難しいですが、地盤の強固なところや過去の土地の状況を調べて、液状化の可能性が探るくらいなら可能です。
家に費用を掛けるよりも、土地により比重を置いたほうが災害対策としては効果的だと思います。
生活もありますので、なかなか簡単にはいきませんが、家を建てる場所こそ災害対策において最も重要な要素だと思います。
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