キッチン ガス vs IH

キッチン

キッチンをガスコンロにするか?IHにするか?

非常に悩む点です。

悩むのも当然でそれぞれにメリット、デメリットがあって、単純にどちらかが優れているというものではないためです。

まずはどのような違いがあるか比べてみます。

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安全なのは?

火災の原因になりやすいのは炎が出ているガスコンロ。

これは事実だと思います。

IHも誤ってONするなど危険はありますが、炎自体が出ているガスコンロに比べればやはり危険は少ないでしょう。

ただし、炎が出ていない、という油断や誤認によって、小さな火傷をしてしまう可能性はIHのほうが高いかもしれません。

噴きこぼれによる失火などによるガス漏れについては、一般的なシステムキッチンについては、基本的にSiセンサーが付いているため、 昔のコンロのように失火したらガスが出っぱなしではありません。

注意は必要ですが、ガス漏れを気にする必要はほとんどなくなったといってもいいかもしれません。

IHについては、電磁波の影響についても、いろいろ言われています。

たしかに、電磁波は出ており、調理中など比較的人との距離が近いのも気になる点ではあります。

まだ、しっかりとはわかっていないのかもしれませんが、まず気にする必要が無い程度のリスクのような気がします。

むしろ、そのことを不安に感じてしまい、その心理状況から受けるストレスのほうがはるかに健康被害が大きいのではないだろうか?というくらいでしょう。

総合して考えると、やはりガスコンロの炎というのが、一番危険なので、安全という意味では、ガスコンロよりはIHのほうが安全である、と言えるでしょう。

お手入れしやすいのは?

普段のお手入れについては、もう圧倒的にIH。

これはゆるぎない事実です。

やはりガスコンロのように凹凸がなく、トッププレートがガラス1枚というのは掃除もしやすいですし、お手入れの手間はかなり省けます。

ただし、IHのグリルについては、手間はガスと大差ありませんので、グリルもよく使うという方は、IHもお手入れは意外と面倒、と感じることになるでしょう。

料理しやすいのは?

料理しやすいのは、ガスです。

慣れもありますし、料理の歴史がそう感じさせます。

これまで基本的にガスコンロの炎しかなかった調理方法にたいして、それらの料理がIHによる調理方法には、まだほとんど置き換わっていないため、どうしても炎による調理のほうが料理がしやすい、というのも間違いのない事実だと思います。

IH用のレシピなどもたくさん出ていますが、まだまだガスコンロによるものが主流です。

さらにIHにはフライパンやなべが対応のものに限定されるというデメリットもあります。

オールメタル対応のIHでは、以前は使えなかった、アルミや銅の鍋やフライパンも使えるようになりましたが、中華鍋などの底がフラットでないものは使えません。

中華鍋なども使いたい、というニーズがあるからなのか、スタンド付でスタンドも温めてその熱を中華鍋に伝えるというようなIH用の中華鍋もあるのですが、それほど中華鍋が使いたいなら、初めからガスコンロを選択すべきだと思います。

料理においては、IHにデメリットが多いのですが、ガスにデメリットがないかというとそうではありません。

ガスの場合、炎が出ますので、調理中にキッチンが暑くなる、というのが一番の問題です。

IHでも暑くはなりますが、ガスに比べればまし。

料理中の快適さ、特に夏場の料理では、IHのほうが上でしょう。

また、IHには火力調整が簡単というメリットがあります。

ガスの場合、強火は問題ないのですが、弱火に調整すると火が消えてしまったり難しいと感じたことはないでしょうか?

この点はIHが優れています。

コントローラー部分で弱火を選択するだけ。

火力だけでなく時間まで設定できるものもあるので、弱火のまま20分、などと設定しておけば、20分後勝手にOFFとなっていますので非常に便利です。

とは言え、料理という点で考えたときIHのメリットは、便利とか、手間が省ける、という点になります。

もし料理自体を楽しみたい、というような方は、やはりガスコンロがいい、というのはIHが普及しだしてからかなりの経ちましたが、今でも変わらないと思います。

コスト面では?

コスト面では、もはや拮抗しているといってもいいと思います。

ランニングコストについては、オール電化にすると光熱費が安くなる、という話を聞くと思います。

ただ、これもあくまでランニングコストなのです。

もし10年間に支払う金額でどちらが安いか考えると、かなり拮抗しているのではないでしょうか?

オール電化のランニングコストの優位性は、まずガスの基本料金をカットできる、という基本の上に成り立っています。

そして、エコキュートを採用して、オール電化にし、電気料金を深夜電力がお得なプランにする。

さらに、太陽光発電により売電して、その売電の恩恵を得ながら、昼間はその電力を使用することによって、割高な昼間の電力は使わないようにする。

こうすることによって、オール電化のランニングコストが見かけ上、安くなります。

見かけ上という理由は、上に書いたように、エコキュートや太陽光発電への初期投資をして、さらに昼間には電力をあまり使わない、という前提条件の上に成り立つ、ランニングコストが安いからです。

上記のように見ると、IH自体が省エネだったりするわけではなく、電力プランや太陽光発電による効果によってランニングコストが下がっているのです。

初期費用も含めた10年間でいくら支払うことになるか?と考えると、オール電化、電気・ガス併用ともに大差ないか、もしくは、電気・ガス併用のほうが安くなると思います。

IHもですが、エコキュートはかなり高額ですから。

そして、光熱費全体ではなく、IH自体とガスコンロを比較すると、その料金はガスのほうが安い場合が多いです。

ガスのほうが安い、と単純に断言できないのは、ガスの場合、使い方の影響がIHに比べて大きいから。

ガスコンロの場合、火の大きさによっては、ロスが大きくなってしまう場合があるからです。

とは言え、まず間違いなくガスコンロのほうが効率がいいので、その料金は安いと思います。

ここまでランニングコストを比較しましたが、そもそもガスコンロのガス代やIHの電気代よりも、湯沸かしのガス代や電気代であったり、エアコンなど他の家電の電気代が圧倒的に大きいため、ガス vs IHの比較要素としてランニングコストは考える必要が無い、とも言えます。

コスト面では、IH、ガスコンロ、ともに大差はないと考えていいと思います。

総合的に考えるとどちら?

これらをふまえて、総合的に考えると、どちらがいいのか?

申し訳ありません。

どちらでもいいし、人によってどちらがいいかは異なる、これが結論です。

料理好きな方は、やはりガスがいいと思う。

料理も嫌いではないが、とにかく普段から忙しいので手間を掛けたくない方は、IH。

もはやたいした差は無いため、完全に好みの問題といってもいいと思います。

IHの火力調整をメリットだと言いましたが、これを調整が面倒だ、ガスのほうが直感的でいい、とデメリットに感じる人もいる。

まさに好みの問題です。

ちなみに、IHを選んだ場合、オール電化にする場合が多いのですが、本来はそれも不要なはずです。

実際、IH自体の電気代はたかが知れています。

でも、IHにして、オール電化を選択すれば、ランニングコストが下がります、ということを施主に売り込みやすいから、オール電化とIHを進められているような気もしています。

本来は、ランニングコストだけではなく、初期費用まで含めての比較をすべきだとは思うのですが・・・。

もしかすると、このことはIHを積極的に選ぶ理由はあまりないことを意味しているのかもしれません。

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