キッチンの通路幅の正解は?

キッチン

キッチンは、料理のたびに使うので一日に何回も使うもの。

当然使いやすくしたい。

皆さんそのように考えて、設備を検討していると思いますが、設備としてのキッチン自体だけでなく、その周囲についての十分な検討が必要です。

その中でも今一番気になっているのが、通路の幅。

キッチンというと、シンクやコンロ、収納やカップボードなどを思い浮かべますが、実際に人が作業して、行き来することになる通路部分の検討は意外と忘れがちです。

でも、その通路こそがキッチンの使いやすさを左右するといっても過言ではありません。

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標準的な通路幅は?

キッチンの通路の標準的な幅は、だいたい90cmです。

ただ、これはあくまで標準的な幅。

1人でキッチンで作業する場合を想定しています。

これが休日に人を招いてホームパーティーをしたり、夫婦や友人と一緒に料理したりすることが多い方にとっては、少し狭い、とも言えます。

90cmでもすれ違えないことはないのですが、人が何度もすれ違うことを想定した通路としては、やや幅が狭いのです。

そのため複数人で料理をしたり作業をすることが多い方には、通路幅を100cm以上にすることをおすすめします。

ちなみに、通路幅の広いキッチンを見ると、見た目だけで考えるなら、もっと広くてもいいように感じることがあります。

特にアイランドキッチンなどでは、キッチンの位置は自由に設定できますので、通路を広めに取りたくなる。

通路が120cm以上あるようなアイランドキッチンを見ると、開放的な感じもして、すごくスタイリッシュに見えます。

でも、見た目がいいことと、実際に使ってみて使いやすいかは、まったくの別問題。

特に、主に一人で使用する方にとっては、通路が広すぎるとキッチン背面にある物が遠く感じてしまい、この幅がストレスになってしまう場合もありますので気を付けてください。

一歩踏み出して手を伸ばせば背面のものが取れるのと、2歩3歩と動かないと背面のものが取れない、という距離の違いは、想像上では本当にわずかな違いなのですが、その繰り返しが、料理をするときにはかなりのストレスとなります。

逆に標準的な90cmより狭い場合はどうでしょうか?

80cmくらいまではたいして気になりませんが、これより狭くなると、さすがに窮屈になってきます。

キッチンの下の方の引き出しなどを使うにも、とても窮屈です。

狭くなってくると、体勢が窮屈どころか、引き出しの開閉まで気になる幅になってくるので、キッチンやカップボードの奥行を標準より浅いものに変更してでも通路幅を確保したほうがいいかもしれません。

たまに、キッチン自体の収納と背面にあるカップボードの収納の両方の引き出しを出しても使えるように広いほうがいい、というようなアドバイスも聞きます。

ただ、基本的に使っていて両方の引き出しを出しっぱなしの状態にすることは、ほとんどありませんので、そのようなめったにないような状況を気にする必要はないと思います。

冷蔵庫は奥行が深い

冷蔵庫の奥行が問題になることもあります。

一般的に、キッチンボードは奥行45cmのものが多くなっています。

奥行深めの物でも50cmから55cm程度。

では、冷蔵庫はというと、奥行が70cmくらいが一般的。

浅いものでも、65cmくらい。

ということは、キッチンボードの並びの通路に冷蔵庫を置いた場合、冷蔵庫が出っ張ることになり、その部分だけ通路が少し狭くなってしまいます。

結局のところ、狭い部分が通路として有効な幅となるので、そこを基準に通路幅を決めると、広めの通路となってしまうことが多いのです。

利便性を考えると、キッチンの通路部分のどこかに冷蔵庫のスペースを作ることが多いのですが、通路部分を有効に使うことを考えた場合には、通路には冷蔵庫を置かないほうがいい、とも言えます。

通路に置くと出っ張るから邪魔になる、だからと言ってキッチンの一番奥に冷蔵庫を配置してしまうと、ちょっとのどが渇いた、というときなどに冷蔵庫に行くとき、いちいちキッチンの一番奥まで行かないといけなくなります。

冷蔵庫の位置は、調理のときだけでなく、生活時の動線にとってかなり重要となりますので、慎重に検討してください。

キッチンの最適な通路幅は?

1人で調理することだけを考えるなら、やはり基本的な通路幅、90cmくらいがベストだと思います。

やはり標準的な幅というのは非常によく考えられています。

もう少し狭い80cmくらいまでは、使いやすさだけを考えるなら、むしろ狭めのほうが使いやすいかもしれません。

ただし、通路幅80cmは、見た目の感覚としては、なんとなく圧迫感を感じてしまいます。

ちなみに、この通路幅が90cmがいいというのは、あくまで通路幅を常に90cm取れることが前提です。

たとえば、ごみ箱を近くに置いておきたかったり、小さなラックを置いておきたい場合などは、それらが出っ張ることになり、通路幅は実質狭くなってしまう。

このような使い方をする場合は通路をもう少し広げたほうがいい。

そうなると120cmあってもいいくらいです。

また、通路が狭めの場合、料理の手伝いを頼みにくい、という状況もおこります。

料理の手伝いをお願いしたくても、スムーズにすれ違えない通路幅の場合、実際に手伝ってもらうと、自分が動きにくくなってしまって、結局料理がより面倒になってしまうのです。

キッチンの通路が広ければ、手伝うほうも、手伝いをお願いするほうも楽です。

カップボードから食器を出して、お皿への盛り付けをお願いする。

このような簡単なことをお願いするにも通路が狭くては、頼みにくくなってしまいます。

90cmはあくまで標準の幅。

最低限の幅でいい、ということなら80cm。

それ以上の幅は、見た目と好みの問題として、検討してみてください。

ただ、使いやすいのは、これくらいだとわかっていても、120cmくらいの通路の広いすっきりとしたキッチンを見ると、すごく羨ましい気持ちもあります。

もしかしたら主人が手伝ってくれるかも、とか、こどもが小さなうちは一緒に料理をするのも楽しいかも、これらの期待を込めて、広い通路を採用してもいいかもしれません。

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