新築を計画していると、いろいろな物を取り入れたくなります。
取り入れたくなるものには、間取りのような根本的なことから、収納に関するアイデアの類まで様々なものがある。
でも、費用であったり、スペースであったり、または、家族の希望などによりすべてを採用することはできないと思う。
取捨選択が必要になるのです。
利便性や見た目、さらに費用のことまで絡んでくるので本当に難しい。
そんな時に、採用、不採用をどう判断するか?失敗しないための考え方の一つとして、デメリットを許容することが出来るか?これを一つの基準とする方法があります。
メリットに目が行きがちになる
間取りであったり、設備について考えていると、思わずそのメリットにばかり目が行ってしまいます。
でも、メリットの裏には何かのデメリットが必ずあります。
もしかしたら機能やデザイン的にデメリットが何もない、そんなものの場合には、間違いなくコスト面でのデメリット、非常にお金がかかる、という問題があるはずです。
デメリットのないものがリーズナブルに付けられるなら、そもそもそれは当たり前のものになっているはずですから。
取捨選択の必要があるものには、必ずデメリットが存在しています。
メリットだけではなく、まずデメリットに目を向けてみましょう。
デメリットを受け入れられるか?
デメリットを考えてみて、それがメリット以上に大きいと感じたなら、即座に不採用となると思います。
でも、ほとんどの場合、メリットが上回っているから検討しているはずです。
では、どう考えるか?
デメリットだけを考えて、それを許容できるか?と考えるといいのではないかと思います。
たとえば、吹き抜け。
そのデメリットは、掃除やメンテナンスが難しい、冷暖房が効きにくくなる、騒音の問題、などいくつかありますが、これらを許容できるかどうかです。
掃除やメンテナンスと言っても、吹き抜けの掃除を頻繁にやる必要はありませんし、メンテナンスについては数年に1回かそれ以下くらい。
冷暖房は、その時期にはエアコンをつけっぱなしにして対応すれば、それほど気にならないかもしれない。
騒音については、そもそも気になるかどうかの基準はあいまいで、かなり個人差があります。
これらを許容できそうだと考えるなら採用、気になるし許容できないと考えるなら不採用とすればよいのです。
多少の弊害もある
デメリットを考えて家についての採否を考えていくのは、弊害もあります。
どうしても特徴のない家になってしまうのです。
家以外の事でも同じだと思いますが短所を消していくと、同時に長所も薄れていって、すごく平凡になってしまう場合が多いと思います。
家でも同じことがおきる。
間取りは一般的なもの、吹き抜けはなし、キッチンも普通の対面キッチン、他もデメリットにばかり目を向けていくと、すべてが普通の家になってしまいます。
特徴は特になく、普通の平凡な家。
せっかくの新築なのに、そんな風に感じてしまうかもしれません。
弊害はあるけど・・・
デメリットに的を絞って検討していたら、なんだか普通の家になってしまった。
ちょっと残念かも。
そう感じてしまうかもしれません。
でも、家ってそもそも普通でいいし、そんなものなのでは?
家族が普通に暮らしていけること、これが家の最も重要な仕様の一つです。
過剰な演出や過剰な快適さって本当に必要でしょうか?
その費用を掛けるだけの価値があるのか?
普通の家を建てるのにだって凄い金額がかかります。
せっかくだから、と多少金額的に無理をしてでも実現したとして、その後に普通に暮らせるだろうか?
快適に暮らすために家を建てるのに、生活していくのに過剰に切り詰めないとけないような住宅ローンを組んでいては、本末転倒です。
その後の支払などを含めて、デメリットを受け入れられるか?この点をしっかりと検討して、家に関する取捨選択を行うと比較的失敗は少なくなると思います。
でも、常にデメリットのことばかり考えている、という状態では家づくりが面白くなくなってしまいます。
本当に採否に悩んで決められないときに、このように考えるといいかもしれません。
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