廊下のメリット

家作りの考え方

間取りを考える時、廊下ってできるだけ減らしたくなりますよね。
基本的には、通路としてしか使わない。
でも、見積の中では廊下だからって坪単価が安いこともなく、
面積に含まれてしまう為、誰もがなくしてしまいたくなるものです。
でも、何のメリットもないように感じられる廊下にも、
意外なメリットや役割があります。

音をさえぎる

廊下がなく部屋がつながっていると、どうしても音が伝わりやすくなります。
客間用にと、リビングの続きで和室を作ったりしますが、
お客さんが来たときには、リビングではテレビを消さなければなりません。
話し声だって聞こえますので、来客時は静かに潜むように生活することになる。
これが廊下を挟んだ昔ながらの間取りでは、
大声はいけませんが、多少のことなら大丈夫です。

においもさえぎる

廊下は、音以外にもにおいにも効果を発揮します。
当然、においは伝わりにくくなります。
トイレが部屋続きにないのはこのためです。
そして、このにおい。
最近の換気のために広がりやすいという傾向もあります。
24時間換気の為空気は常に流れています。
ダイニングなどでの食事のにおいが、キッチン方向に流れて換気されるならよいのですが、これがリビング側に流れていくとにおいが広がっていってしまいます。
24時間換気の弊害ですね。

今ならやはり廊下は少なめがいいかも

昔のような大家族で暮らすなら、廊下は必須でした。
人が多い為、それぞれの部屋を独立させないと、音が筒抜けになってしまい。
どこにいても騒がしくなってしまうからです。
ただ、現在のように核家族化し、家族の人数が少ないと、廊下でしっかりと区分けしてしまうと、
家族の存在を感じにくくなりすぎるかもしれません。

外部の音は聞こえない

断熱材が入っている為か、家の密閉度が高まった為か、今の家は外部の音はかなり聞こえなくなりました。
古い家から立て直した方などはそれを実感できると思います。
車の音や人の声など、以前に比べ非常に聞こえにくくなりました。
ですが、家の中の音は違います。
特に、2x4の家などは音が独特の響き方をします。
こういった音の対策として、うまく利用して遮音するようにしたい。
そして、廊下と同じように使えるのが、階段。
階段は、廊下のように削ることも難しい為、これも音をさえぎるためにうまく利用したいところです。

共有スペースでもある

通路という機能上、廊下は家族の共有スペースとなります。
ここに家族の共有物を収納したりするのも面白いと思います。
本やDVDなどを整理する棚を配置したり、
家族が共有している道具などをしまう場所にする。
また、ニッチなどを作っておいて、趣味のものを飾ったり、
利便性よりも遊び心をもって使うのも面白いです。
廊下を無理して削るよりも、そのメリットを生かして有効利用、
通路、遮音スペース、家族の収納、展示スペースとして
上手に利用したほうが間取り上もスッキリするのではないかと思います。

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