家の性能と建築費には相関関係あり

家の気密性を表すC値、熱損失量を表すQ値の性能がいい家を建てたい。

たしかに、家の性能は高いほうがいい。

C値、Q値というのは、ざっくりいうと気密性、断熱性を表していて、その数字が小さいほうが高性能です。

数字という比較しやすい指標があると、それを目標としたり比較対象にして、より良い家を目指すと思います。

たしかに、性能はいいに越したことはない。

でも、性能だけを求めていてよいものでしょうか?

性能は数字に表れるものだけではない

C値を下げるには、とにかく隙間を少なくする必要があります。

壁は、2x4や2x6の工法ならば基本的に合板で覆われているため隙間などありません。

後は、窓や扉。

窓のサッシと壁との隙間などを、とにかく塞いでいくのです。

さらに言うなら、極端な話、サッシと壁の間の隙間をふさいでもどうしても漏れてしまう場合もあるでしょう。

でも、窓自体が無ければどうでしょうか?

圧倒的に隙間は少なくなります。

Q値についても同じ。

断熱性を高めるには、まず壁の断熱材を分厚くする。

当然、断熱性は上がります。

C値と同じで、窓は熱が逃げる原因となりますので、窓自体を減らせれば一気にQ値は上昇します。

こんな風にC値、Q値を優先した家は求めている家でしょうか?

おそらく違うと思います。

窓が少ないということは必然的に自然光は入らないということ。

そんな家を好ましく感じるような方は少ないでしょう。

さらに、断熱性を上げるため壁を分厚くする必要があります。

壁を分厚くするということは実は部屋が狭くなるともいえるのです。

壁厚分部屋が狭くなるのですから。

まあ壁厚が増しても微々たるものとは言え、家の外周全面で壁が迫ってきますから、その両方を見る機会があれば、明らかになんとなくこっちのが狭い気がする、と気が付く程度に狭くなります。

その家で生活していくうえでの快適さとは、数字では表すことができないと思うのです。

わかりやすい数値にこだわりすぎて、数字にならないような要素がおろそかになってしまわないように気を付けましょう。

性能の対価はいくら?

C値、Q値を比較していると、とにかく性能のいい家が欲しい、と考えるようになります。

でも、その性能のためにどれくらいのお金をかけるべきなのかは難しい問題なのです。

たしかにC値、Q値がいい家ならば、光熱費などのランニングコストが抑えられるかもしれません。

そして、ランニングコストが抑えられるなら、家自体の値段が多少高くても仕方がないか、と感じてしまうものです。

でも、そこは要注意。

家自体の値段が高く、光熱費が安い場合と、家自体の値段は安いが光熱費は高い場合、もしかすると20年とかの長いスパンてみても、支払総額は大差ない可能性もあるのです。

C値、Q値が光熱費に大きく影響する期間は年間でいうと4か月程度ではないでしょうか?

夏の2か月と冬の2か月。

この間は光熱費が安くて大いに助かるかもしれません。

では、残りの8か月は?というと、光熱費にそこまで大きな影響は与えないことが多いです。

実際、エアコンが不要であるような季節にはどのみち光熱費が安いからです。

年間で、光熱費の差が8万円程度あると仮定して、20年間だと160万円。

もし家を建てる値段が、性能のいい家、と、普通の家、とで160万円程度さがあった場合、それはどちらでたてても支払い総額に差はないことになります。

さらに言うと、性能も多少経年劣化が起こりえますし、最初に高いということは、住宅ローンの場合、金利もプラスされるということ。

性能に対して、いくらの費用がかかっているかはかなり重要な要素です。

金額だけ見ていてはいけない

家の性能にこだわる気持ちは非常によくわかります。

ハウスメーカー選びの際など、それぞれのモデルハウスを見ても、完成した家を見ても、その違いはよくわからない、ということは誰もが思うでしょう。

ハウスメーカーの違いもあるし、家族構成など住む人の条件の違いもある。

さらには土地も違えば、趣味も違う。

私が見てセンスがいい、と思った家も、他の方が見れば、センスいまいち、と思われているかもしれません。

家は比較するのが非常に難しいものです。

結果、わかりやすい数字に頼ってしまうのも仕方がないのかもしれません。

性能の数値だけが家のすべてではないことを認識したうえで、比較、検討の材料にすることが重要だと思います。

さらに、もう一つの重要な数値、家の値段。

実際、C値、Q値よりも家の値段のほうがはるかに重要です。

そして、この3つの数字は、非常にわかりやすい数字であり重要な数字というのもあって、このC値とQ値で、この値段なら安い、というようなC値、Q値、値段のみで判断してしまうのは非常に危険です。

値段が安いことには理由があります。

家の場合、ブランド料というのはあまり加味しなくてもいいと思う。

大手ハウスメーカーが高いのは、やはり管理費が高いから。

ハウスメーカーによりますが、建築途中の要所要所でレポートのようなものを出してくれるメーカーもあります。

そういった管理に対しては、当然費用がかかっていると思ってください。

もし、C値、Q値がいいのに値段が安いということは、他の部分で他社に対して何か違いがあるのではないでしょうか?

もしかしたら純粋な企業努力によるものかもしれませんし、設備のグレードが全体として低めなのかもしれない。

内装や外壁の選択の幅を狭めることによって、コストダウンを図っている可能性もある。

実際にハウスメーカーによって、見積が高かったり、安かったりする本当の理由はわからないかもしれません。

理由はわからないながらも、家については、わかりやすい数字だけで判断するのは非常に危険なことだ、と認識しておくと良いでしょう。

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