家を快適に保つのは意外と大変です。
快適な家を建てることはできます。
でも、その快適な状態を維持していくことは、費用がかかることもあり、想像以上に難しい。
高気密高断熱の家にする
快適にすごすには、やはり暑すぎない、寒すぎない、ことが大切です。
家から出るときにあまりに暖かすぎたり、涼しすぎたりすると、家の中と外の寒暖差が大きくなりすぎて、外出が非常に億劫に感じるようになるので、一年中一定の温度、とまではいかないにしても、ある程度の室内温度をキープできるならば、かなり快適にすごすことができます。
それを実現するには、やはり高気密高断熱の家にすることが近道です。
床暖房や全館空調など、冷暖房設備は非常に進化していて、昔では考えられないくらい快適になりました。
それを容易にしているのが高気密高断熱の家です。
高気密高断熱の家では、空調設備を使っていても、ランニングコストをある程度抑えたまま、快適な家になります。
電気代も上がっているため、結構費用は掛かりますが、昔の床暖房のランニングコストと実際の快適さを考えたら驚異的な安さとも言えます。
また、ランニングコストが比較的安価であるということは、実はもう一つメリットがあります。
それは冷暖房の音が静かだということ。
断熱性や気密性が低い場合、空調などの冷暖房機器が強の状態で運転している時間が長くなります。
冷暖房機器が強くかかっている場合、その音は結構大きくなってしまい、騒音と言ってもいいかもしれません。
帰宅してエアコンを付けたときのフルパワーでの運転の音を考えればわかると思います。
それが当たり前のことなのでそれほど気にならないことは多いのですが、最新設備の高気密高断熱の家で暮らしてみると、それらの音が非常に小さいことに気がつきます。
窓には気を付ける
費用をかけて断熱性のいい窓にすべきかも。
壁に比べると窓の断熱性は圧倒的に劣っています。
壁の断熱材が分厚くていくら断熱性能が良くても窓の面積が大きければ、実際はあまり意味はありません。
窓は断熱材は無いため、壁に比較すると外の暑さ寒さを伝えやすいです。
結局、窓の性能が足を引っ張ることになります。
断熱という意味においては、窓の存在自体が快適性を損なうとも言えるのです。
大きな窓があると、開放感はありますが窓が大きすぎるのは、断熱性の面ではマイナスになってしまいます。
日光の管理をはじめから考えておく
冬の日差しは暖かくてありがたいが、夏の日差しは部屋を灼熱の空間にしてしまいます。
軒を大きめにすることにより、夏の高い太陽からの日差しを防ぎ、冬の低い太陽からは日差しが十分得られるような工夫をするのもいいでしょう。
また、オーニング（日よけ）をはじめから検討して、外壁などに金具を取り付けておいてもらうのもいいでしょう。
日差しの力は想像以上ですので、後から取り付けようとするよりも、最初から検討しておけば、庭のものが邪魔で取付けれない、ということもありません。
窓についても、吹き抜けの高い位置にある窓はほんとうに要注意。
高い位置にある窓だと外からの視線もあまり気にならないので、カーテンなどはいらないかな？と考えてFIX窓などは特に何もなしにしてしまう場合がありますが、絶対にカーテンやシェードがあったほうがいい。
採光の意味では非常にありがたい存在ですが、この窓に日よけがないと夏場には室内温度を異常なほど上げることになってしまいます。
高い位置にあるため後からカーテンやシェードを付けるのは面倒なので、あらかじめ計画しておきましょう。
開閉をしたいならもちろん電動の物を取付けておけば、日差しの強さによって動かすことが出来ます。
手動でもあるのですが、どうしても操作するバーやひもが垂れさがることになり、あまり美しくないので、電動がおすすめです。
掃除しやすい
快適な家。
この言葉からは、室内の温度や湿度を快適な状態に維持すること、を一番に感じますが、それだけではありません。
もっと普通のこと、室内が清潔である、という当たり前のことも重要です。
部屋が綺麗なんてことはあまりに当たり前なのですが、家族で暮らす家なのでいつの間にか汚れていきますし、きれいな状態を維持することは思ったよりも大変です。
そこで考えるのが掃除しやすい事。
掃除すればきれいになることはわかっています。
でも、時間が無くてできない。
これを防ぐために、掃除をやりやすいようにあらかじめ検討しておきましょう。
ロボット掃除機の計画
ロボット掃除機をどこで使い、どこに待機させるか？こういったこともあらかじめ計画しておきましょう。
家具などを後から買ったらうまくいかない場合も出てきますが、何も計画していないよりははるかに上手に運用できます。
ロボット掃除機は非常に便利ですし、さらにメリットとして、ロボット掃除機にしっかりと掃除させるために、そもそも床に物を置かなくなります。
とりあえずここに置いておこう、こんなことから部屋が徐々に散らかっていくのですが、それを防ぐことになります。
掃除道具の収納
部屋が片付いていて掃除しやすい。
これが一番重要ですが、もう一つ重要なことが、掃除道具がすぐに使えること。
掃除道具は出しっぱなしではなく、収納にしまってあると思いますが、それが取り出しやすければ掃除も意外とこまめにできるものです。
クローゼットの奥の方などにしまってしまうと、出しにくかったりして、掃除道具が出しにくいことによって掃除することを阻害してしまいます。
総合的に快適な家を目指す
高気密高断熱を重視する。
それは間違った考え方ではないのですが、快適さはそれだけでは得られません。
一つのことにこだわりすぎると、非常にいびつな家になってしまう場合があります。
とにかく高気密高断熱で全館空調で家中快適。
でも、費用がそれらにかかりすぎて、収納が少なくなってしまった。
これでは快適な家と言えるでしょうか？
なにか一つのことにこだわりすぎるよりも、生活全体を通しての快適さを考えたほうがいいかもしれません。
いろいろなことをバランスよく考えて、総合的に快適な家にするのが、コスト的にも抑えることが出来ますので、快適な家への近道だと思います。
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