どこに頼んでも結局は施工する人による

注文住宅を建てるとき、どこに頼むかは最初に悩むところです。

一生に一度の家作りなんで、悩んであたりまえです。

ちょっと高いけどハウスメーカーに頼もうか？それとも工務店のほうがいいのか？ローコストは？悩みは尽きません。

モデルハウスを見るのは当然として、構造見学会や完成見学会、入居者宅訪問などなどいろいろなイベントなどにも参加して、どこがいいか検討しますが、どうにも答えが出ない。

どれだけ検討しても答えが見つかりません。

その理由は簡単です。

結局、どこに頼んでも、実際に作る人を見ていませんし、知らないからです。
ハウスメーカーに頼もうが、工務店に頼もうが、接するのは営業マンや小さな会社なら社長さんでしょう。

また、設計の方にあうこともあるかもしれませんが、実際施工する職人さんにお会いすることはまずありません。

しかも、どれだけ実際の家を見ても、その家を建てた職人さんがあなたの家も建ててくれるとは限りません。

これでは金額の大きな話というのもあって、どれだけイベントに参加したりしても、いつまでたっても不安ですし、答えは出せないわけです。

かといって職人さんに会ってから契約するなんてことも難しい話。

着工直前に紹介されることはありますが、検討段階に職人さんが出てくるなんてことはありません。

会わせろって言うのも契約もしていないなら不自然ですし、スケジュールの都合からどの職人さんになるかなんて直前まではわからないと思います。

実際に作る人はどんな人かわからない。

このことに保険をかけるため、大きなハウスメーカーを選ぶというのも一つの方法かもしれません。

どんな職人さんが来てもハウスメーカーであれば最低限度のレベルの保証はしてもらえるはずです。

これは傾いたマンションの問題と同じかもしれません。

あのマンションが小さなデベロッパーの物件だったら保証どころか、販売会社そのものがなくなってしまってもおかしくなかったと思う。

でも、最大手の三井不動産レジデンシャルの物件だったため、かなり手厚い保証となりそうです。
一戸建てとは異なりますが、もし本当に大きな不良箇所が見つかった時の対応には会社の規模の違いにより差が出そうです。

対して工務店にもこの点でのメリットはあります。

それは規模が小さいことによる職人さんの差が小さいこと。

規模が小さいということは、職人さんや外部の業者もある程度決まってきます。

ということは見学会などで実際に見たものを作った大工さんや職人さんがあなたの家も作ることになります。

見たレベルでの施工がなされる可能性がハウスメーカーに比べると遥かに高くなります。
このような点から、実際に見学会で見たものや、施工事例のあるものに近い雰囲気の家を建てたほうがいいと思います。

しかも施工事例の写真などからこの雰囲気にしたいと希望すれば、工務店によってはそれを建てた大工さんを付けてくれることもあると思います。

まさに、例の通りに作ることができます。

いろいろと書いてしまいましたが、しっかりとメーカーや工務店を検討して選んだなら、職人さんによる差については諦めるしかないとも言えます。

でも、きちんとした会社なら当然きちんとした家を作ってくれますし、もしトラブルがあってもきちんとした対応をしてくれます。

会社組織である以上、絶対に人による差は生まれてしまいます。

その個人による差をフォローするのが会社です。

結局はきちんとした会社を選んで家を建ててもらうという当たり前のことが大切だと思います。

あくまで私個人の意見ですが、大工さんの腕がいいのは小さな工務店なのではないかと思っています。

ハウスメーカーというのは、職人の腕の差が出ないような構造であったり、システムを作り上げています。

そうすると必然的に組み立てをするだけになってしまい、経験が積めません。

昔の家を建てるときにはかんななどを使ったりするため、新築の現場には木屑がすごくたくさん出ていました。

それが今ではあまり出ません。

これは組み立てるだけになっていることが理由です。

まあ、組み立てるだけにして現場作業を減らすようにハウスメーカー側がしているから仕方ないです。
こうなると実際には大工さんの腕にはほとんど左右されないとも言えます。

さらに、家を建てるのは大工さんだけではなく、外壁、屋根、壁紙といろいろな業者が関わり、たくさんの職人さんが作ってくれるわけで、そのすべての人を把握するなんて無理。

結論としては、普通のことですが、完成見学会や施工事例をじっくりと見て、気に入ったところで建てるしかないのかもしれません。