家のネットワーク環境を早めに検討するべき

家作りの考え方

今や家の中はネットを利用する機器だらけです。
パソコンはもちろんのこと、テレビ、BDレコーダ、物によっては、オーディオ機器、さらには白物家電にも必要なものもあります。
家を新築するとき、これだけネットが一般化したのに、ネットワーク環境については、どうしてもおざなりにされてしまう傾向があります。

電気と一緒に考えるのでは遅い

新築の際、特にこだわって要望を出したりしなければ、ネットワーク環境やLANケーブルの計画などは電気配線と一緒に考えることになると思います。
それって結構後のことですよね。
でも、それでは遅すぎます。
間取りはほぼ確定してしまっているのに、ネットワーク環境もある程度できることが限定されてしまっています。
できることなら間取りの検討中にネットワーク計画もある程度考えておいたほうがいいと思います。
電気についての検討がそれくらいで十分なのは、照明は天井に付いたり、コンセントは壁に付きます。
どちらもそれほど邪魔になるものでもない。
明るさや個数をきちんと考えて、さらに、位置を考える。
その位置は、検討中にやっぱりこっちに移動させたいと思ったとき、結構自由に動かしたりできます。
それに対して、ネットワークについてはそれほど自由にはなりません。

ネットワーク機器には置き場が必要

電気とは違い、ネットワークには、その機器を置いておく場所が必要になります。
モデムとルーターが必要なら、2台分置き場所が必要です。
それくらいならどこでもなんとかなる。
そう考えてしまいがちですが、そこにはさらに条件があります。
機器からの熱を逃がさなければならないこと。
ネットワーク機器は、意外なほど熱を出します。
そんな機器を狭いところや、小さな箱のようなところに押し込んでしまうと、機器からの熱の逃げ場が無くなり、思いのほか早くに故障してしまうということがあります。
ある程度のスペースをとって置くしかない。
置き場所は機器の大きさより大きめに必要になります。

無線の届く距離に注意が必要

家では無線LANだけで十分。
最近の無線のスピードの進化は目覚しいものがあります。
それでも電波の届く距離は正直ほとんど変わっていないのが現状です。
それも当然で、電波を遠くに飛ばしたりすることは技術的には非常に簡単なこと。
電波の出力を上げるだけ。
なぜ、そうしないのか?
理由は法律で電波の強さが規制されているから。
もし、この電波の規制がないと、勝手にテレビ局をはじめたりすることができてしまいます。
そのため、WiFiに使う電波は、強さを制限されています。
このため無線でのネットの速さはかなり速くなりました。
でも、届く距離は変わっていない。
これを誤解して、届く距離も伸びたと考えていると、無線が届かずネットワークにつながらない部屋などができてしまいます。

家の中心に配置したほうがいい

無線でつながらない場所をできるだけなくすためにはどうするか?
無線LANの親機(アクセスポイントや無線ルーター)を家の中心に配置するしかありません。
例えば、家の東の端にアクセスポイントを設置すると、西の端まではかなりの距離があります。
これが、家の中心に設置されていると、その距離は半分となり、安定してネットに接続することができます。
でも、家の中心にネットワーク機器を置くのって難しいですよね。
間取りが決まってからネットワークについて考えると、家の真ん中に置く場所なんてあるはずもありません。
これを防ぐためにも、ネットワークを間取りの段階からある程度考えておくことが重要になるのです。
特に機器の置き場所。
有線にするとしてもLANケーブルは電気の検討の後からお願いしても追加はそれほど難しくない。
でも、機器だけはどうにもならない。
後からネットワークにこだわると、間取りから修正が必要になってしまうこともあります。

置くならどっち?1階 or 2階

無線LANの機器を置くのは1階と2階どちらがいいでしょうか?
私は断然1階をおすすめします。
まず、普段の生活をどちらでしているかを確認しなければなりません。
普通に、1階がLDKの人が多いと思いますので、ネットは1階が使うことが多いと思います。
できれば使う場所の近くにルーターなどの機器があったほうが、何かと便利です。
そして、これは個人的にいろいろ試した結果なのですが、どうも2階に設置した時より、1階に設置した時のほうが、電波が家の隅々まで届きやすいように感じました。
これはあくまで個人的に何機種かの無線LANアクセスポイントや無線LANルーターで試した結果ですので、私の場合にしか当てはまらないかもしれませんので注意して下さい。
私が試したものは、バッファローとNECの計4機種ですが、どの機種も不思議とほぼ同じ位置の1階と2階に設置して試しました。
1階に設置した時は、2階の端のほうでも速度は遅いながらも安定して電波が届きましたが、2階に設置すると1階の端のほうには電波が届かないことがありました。
我が家での実証結果なので、まったく違う結果になることもありえますので注意して下さい。
最近では、無線LANの中継機などもあります。
これはコンセントに挿しておくだけのものですので、もし無線が届かない時もこれがあれば問題は解決します。
ただ、この中継機も電源は必要です。
目立たないところに中継機用コンセントを計画しておくと、電波が届かない時にコンセントに挿すだけで問題解決です。

有線LANはどうする

無線だけでは心配。
やはり有線でつながれるようにしたほうがいいのでは?
このように考えて念のため各階中央のあたりにアクセスポイントを置けるようにしておくのも一つの方法です。
そして、どうせ有線を引くなら、ネットワーク機器が多く接続されるテレビ周りにも引いておくと便利だと思います。
以前は、有線のほうが良かったのですが、無線の進化によって、思ったより優位性はなくなってきました。
ケーブルでつながれているのと、それらが必要ないのでは利便性は無線が上。
それでも有線が無線よりいまだ圧倒的に優れている点は、その安定性。
有線では大きなトラブルでもない限り、ネットが途絶えることはありません。
また、費用の関係で配線は諦めて、空配管だけ通しておくという方法もあります。
配管がしてあれば、後からその配管に配線することは可能で、ある程度の手間はかかりますが、できないことはありません。
無線で大丈夫だと思うが心配という方は、空配管だけお願いするといいと思います。

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