シロアリ被害の多い家は?

家作りの考え方

日本長期住宅メンテナンス有限責任事業組合というところが、シロアリについての調査報告を出していました。
シロアリ被害実態調査報告書というもの。
これを読んでみたところ、いくつか興味深いデータがありました。

小屋裏にもシロアリ被害

シロアリの被害って聞くと床下と考えますが、小屋裏にもシロアリ被害があるということです。
その数は全体の約4%。
床下の被害が約19%となっているので、1/4以下しかありませんが、小屋裏にシロアリなんてなかなか想定しませんので、個人的には想像より被害が多いという感覚です。
この小屋裏の被害が床下から来たシロアリによるものなのか?
それとも直接小屋裏へ飛んできたのかはわかりませんが、シロアリの発生の仕方が気になります。

保証期間内では・・・

シロアリ対策として薬剤を塗布し、その保証期間内だと、
枠組壁工法いわゆる2x4がもっとも被害発生率が高いようです。
理由は、わからないとなっていますが、統計のばらつきによる問題か、
または、個人的な見解ですが、軸組み工法ではその軸のみが木です。
対して2x4では枠も壁も木。
家全体が木に覆われている形状となります。
そのため必然的に木の面積が多くなることが、被害を増やすのかもしれない、と思いました。

基礎による違い

なんとなくの想像通り、布基礎よりはベタ基礎のほうが被害が少なくなっています。
また、基礎の立ち上がりも大きいほうが被害は少ないように考えますが、その点はデータ上では変わらない結果となっています。
基礎の高さは、シロアリ被害とはあまり関係がないようです。
そして、データ上一番大きく差があるのが、基礎内断熱について。
普通の基礎に対して、基礎断熱工法では、2倍近いシロアリ被害があります。

原因はわかりませんが、基礎を断熱することによって、基礎内が他の基礎より暖かいというのも一因かも。
基礎断熱を採用する時には、シロアリ対策について確認したほうがいいかもしれません。

データの注意点

このほかにも、築年数と基礎換気口とのアリ害や腐朽の関係などいろいろなデータがあり、データを見るとどういう家がシロアリに強いか多少わかったような気になります。
ただ、報告書にも書かれていますが、このデータは少々サンプル数が少なすぎるようです。
そのためデータとして、あまり信頼することができません。
例えば、軸組み工法の建物には、古い建物がたくさんある為、データは得やすいですが、2x4やプレハブ工法では、古い建物が少なく一件のシロアリ被害でデータ上では、過剰に被害を多く見せる結果となってしまうこともあります。

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