床暖房・全館空調・蓄熱暖房など、今新築するならどのような暖房がいいのでしょうか?
個人的には、普通のエアコンなどをお勧めします。
理由は、メンテナンスのことを考慮してです。
本当は、床暖房や全館空調は非常に便利で快適だと思います。
蓄熱暖房は、きちんと体感したことがないのですが、床暖房と同様に快適でしょう。
ただ、それらに疑問もあるのです。
まず、冷房を考えるとどうしてもエアコンが必要なこと。
結局エアコンをつけなければならないのなら、
暖房もエアコンで十分なのではないかという考えです。
高気密・高断熱の家ではエアコンだけでも十分です。
ただ、エアコンにも欠点が。
どうしても足元が少し冷えるように感じることが多いかもしれません。
その点、床暖房はいい。下から暖めるためそういう感覚は無く。
ぽかぽかと暖かい。
快適さだけをとれば床暖房や全館空調は便利です。
でも、メンテナンスの煩雑さを考えるとどうでしょう。
エアコン以外のシステムは少し大きすぎます。
不具合時の工事のスケールが非常に大きなものとなってしまうでしょう。
その上、床暖房は一年のうち4ヶ月程度しかちゃんと働かないわけです。
少々、コストパフォーマンスが低いのではないでしょうか?
たとえば、先に100万円かけて床暖房を入れるのではなく、
「4ヶ月だけ電気代には目をつむって、エアコンを長めに付ける」
というのではいけないでしょうか?
たぶんそれほどはかからないと思うのですが、4ヶ月で電気代が8万アップしたとして、
12年その暮らしをしてやっと初期費用の100万円です。
エアコン代を考慮していませんが、
エアコン代はどうせ冷房のため必要な費用なんですよね。
床暖房をメインに書きましたが、
全館空調についても同様です。
システムが大きすぎます。
ダクトを家中に配管するのにスペースも必要ですし、おいそれと交換できません。
床暖房と違い全館空調については、冷房も使えるメリットがあります。
夏も冬も家中一定の温度は結構快適。
ただ、冬の快適さにおいては床暖房が勝っているかもしれません。
メリット・デメリットからその両方をつけることができたら、
かなり快適なのは間違いない。
でも、その快適さにはすごいコストがかかっていることを忘れてはいけません。
このような考え方は、多少冬や夏の快適さを犠牲にしているかもしれません。
ですが、コストのことを考慮すると非常に妥当な考え方にも思えます。
メーカーによっては、かなりこれらの設備を推しているところもありますが、
予算に余裕のない方は、外してしまってもいいのかもしれません。