LDKを一体にすると、大きな空間になることもあり、家が広く見えます。
リビングとダイニングとキッチンが一つの部屋であることは、キッチンでの作業中も家族と一つの空間にいることができます。
最近では当たり前の間取となりましたが、以前は違いました。
なぜ違ったのか?
理由は、大きなデメリットがあるからです。

LDK一体のデメリット
においがリビングまで充満してしまう
一つの空間であることは、遮るものが何もないということです。
そうなるとキッチンでの調理中のにおいであったり、ダイニングでの食事のにおいがどうしてもリビングまで漂っていってしまいます。
リビングが家族だけの空間であるなら、においもそれほど問題ありません。
でも、客間がなくリビングにお客様を通す場合は、大問題。
親しい友人ならにおいも気にならないかもしれませんが、それ以外のお客様が来たような場合、非常に気まずい。
しかも、においの種類によっては、住んでいる家族は誰も気が付いておらず、お客様だけがにおいに気が付いているという状況まで起こり得えます。
音も筒抜け
においだけでなく、調理中の音、洗い物の音が非常に気になります。

リビングでテレビを見ていたり、くつろいでいるとき、LDK一体だと、たいてい洗い物の音などが想像以上に聞こえます。
あまりに音が大きくて、思わずテレビのボリュームを上げたくなるほどです。
普段は調理する側なので気が付いてなかったのですが、ちょっと調子が悪かったので、後片付けをやってもらったとき、洗い物の音、水道だったり食器を重ねる音などすごく気になるのです。
体調が悪かったということもあり、余計に音に敏感になってしまって、イラっとしたのかもしれませんが、普段リビングでくつろいでいる人も実際には、音が気になっていたはず。
家事をやってもらっている立場からは、洗い物の音がうるさい、なんて言えなかったのだと思います。
お客様の視線が気になる
来客時にリビングにお客様をお通しすると、LDK一体の場合、キッチンまで丸見えになります。

上の写真のように、きれいに片付いていれば問題ないのですが、そんなのは難しい、というより、はっきり言って無理。
少なくとも、私には絶対に無理です。
調理中はもちろんですが、基本的にキッチンはそこまできれいではないので、あまり見られたくない、という方のほうが多いと思います。
それがアイランドキッチンなどでは丸見えです。
ついでに言うなら、ダイニングも見えないほうがいい。
片付けがおっくうになり、少し休憩してから洗い物をしよう、なんて考えてダイニングに食器をそのままにしていたら、よりによって来客があって、昼食に何を食べたか見られてしまった、なんてことも。

L+DKについて
客間がなく、来客時にはリビングにお客様を通す場合、リビングはダイニングキッチンとは別になっていたほうがいいと感じています。
LDKではなく、L+DK。
部屋としては、リビングとダイニング+キッチンが別々になっているという形です。
こうなっていれば、来客時でも、ダイニングとキッチンは見えませんし、においや音の影響も改善できる。
デメリットを解消することができます。
ただ、やはりLDKではなく、L+DKにすることによる問題もいくつか出てきます。
LとDKが分かれてしまうため、それぞれの部屋が狭く見えてしまうことも問題の一つ。
これらの問題をすべて解決するのは難しいのですが、各家庭における来客頻度などから、LDKのつながりを緩やかに区切るというのが一番いい方法かもしれません。
LとDKの間に間仕切りを入れる
リビングとダイニング+キッチンの間に間仕切りを付けるのも一つの方法です。
費用は掛かってしまいますが、可動するパーテーションを付けておけば、状況に応じて仕切ることができます。
来客の頻度によってはあまり使用しないかもしれませんが、においの対策も可能です。
焼肉を家でやる場合など、パーテーションを締めて、換気扇を回しておけば、リビングの方へにおいが流れるのを防ぐことが出来ます。
また、来客時も必要に応じてパーテーションを開閉すれば、キッチンやダイニングを隠すことも可能です。
3枚引き、4枚引きの大きなパーテーションがあれば、 お客様や散らかり具合によって、 半分だけ閉めたり、1枚だけ閉めるなど調整もできて、とても便利です。
LからDKを見えづらくする
リビングとダイニング+キッチンの間に間仕切りを入れるのが一番いい方法だとは思いますが、大きなパーテーションとなると、どうしてもある程度の費用がかかってしまいます。
予算が厳しい場合、頻繁に使用するかどうかわからないパーテーションを採用するのは、なかなか難しいかもしれません。
そんな時は、LDKのつながり具合で問題を解決するのも一つの方法です。
リビングからダイニングとキッチンをあまり見えなくするというものです。
簡単に言うとLDKを真っすぐつなげるのではなく、ちょっとずらして斜めであったり、L字型につなぎます。
そうすることによって、視線は簡単には届かなくなります。
においや音も同様です。
予算があれば、パーテーション、ないなら、間取りでの工夫を考える。
単純に、当然LDKは一体で、と考えないでいろいろな可能性を検討してみましょう。
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