トイレはどこにするか?
間取りを考えていると、いろいろなアイデアが浮かんできます。
実際に使ってみるとやはり従来の位置が一番しっくりくるように感じます。
玄関の近くが一番無難
トイレの位置としては玄関ホールにあるというのが一番多いのではないでしょうか?
そして、多いだけあって一番無難な場所とも言えます。
まず、出かけるときなどにトイレにいくことが自然な動線になります。
さらに、もう少しで家だからとちょっとトイレを我慢して帰ってきたときもありがたい。
そして、玄関ホールというのは、常に人がいる場所ではありません。
人がいるところから、トイレの音やにおいを自然と遠ざけていることになります。
玄関ホールからキッチンまではある程度の距離があると思います。
そう。
この点も重要です。
キッチンからの距離が近いと、においがキッチンに届いてしまう場合があるのです。
理由は換気扇。
キッチンの換気扇はなかなか強力です。
そのため距離が近いと、換気扇がにおいを引っ張ってきてしまいます。
玄関ホールにトイレというのを多く見かけるということは、やはり理にかなっている訳です。
玄関ホールにトイレのデメリットとしては、玄関ホールは夏は暑く、冬は寒いというちょっと厳しい環境です。
トイレに行くのがちょっと嫌になってしまうんですよね。
結局トイレ自体は基本的にあまりいい環境ではないから同じと言えば同じですが、デメリットと言えると思います。
さらに、来客があったとき、玄関で少し話ているという状況では、トイレが使いにくいというのも大きなデメリットです。
まあ、あまり玄関で話し込むことはありませんし、2階にもう一つトイレがあれば問題にはなりませんので、それほど気にしなくてもいいかもしれません。
ちなみに、2階建ての場合、2階にトイレは必須です。
トイレのために階段を下りて、トイレに行き、また階段を上るのは面倒過ぎます。
若い方にはあまりわからないかもしれませんが、年を取るとトイレが近くなるものです。
夜中、1度はトイレに起きるという方も少なくありません。
予算のために2階のトイレを削るというのは絶対に止めてください。
洗面所を通ってトイレ
洗面所兼脱衣所があり、お風呂がある。
こういう並びは一般的です。
でも、この洗面所の隣にトイレを作るというのもちょくちょく見かけます。
理由は、洗面所からトイレに入るので、トイレに手洗いが不要になるからです。
そもそもトイレの手洗いってすごく使いにくいですよね?
トイレのタンクについているものはもちろんですが、別個にあるトイレ用の小さな手洗いも小さいので水が跳ねたりして床を濡らしてしまったり、すごく使いにくい。
それなら洗面所の隣にトイレをつくり、トイレの手洗いも洗面台を使えばいい、という考え方です。
このように考えてみると非常に合理的。
でも、デメリットもあって、まず洗面所兼脱衣所は無理。
脱衣所で服を脱いでいるときにトイレに行きたくなったりしたら・・・。
この場合、洗面所と脱衣所は別にする必要があります。
階段下にトイレ
これは最近になってよく見かけるようになりました。
たしかに、階段下のスペースは収納としては徐々に天井が下りてくるためあまり深くは使えませんし、トイレには最適な空間。
後は、窓と換気口さえとることが出来たら、悪くない位置だと思います。
これが玄関ホールや洗面所に隣接できたなら、もうそこで決定してもいいのかもしれません。
ただ、少々大きなデメリットがあります。
それは音。
トイレの音ではなく、階段を人が通る音です。
これが結構気になるのです。
やはり階段は上り下りになるため、普通の廊下よりも音が大きく響きます。
トイレで読書したりして長くいる方にとっては、非常に気になるかもしれません。
考えるべきもう一つのポイント
家の中のトイレの位置としては、においと音。
これを考えて間取に組み込んでください。
そして、においと音以外のもう一つの重要なポイントは、視線です。
たとえば、玄関ホールにトイレがあるといっても、玄関入ってトイレの扉が見えるような位置はNG。
トイレを出たら、帰ってきた人や来客の人と偶然鉢合わせ、なんていうのは絶対に避けてください。
もう一つ例として、洗面所からトイレに行けるようにする場合、洗面所はキッチンの近くにある場合がありますが、洗面所の扉が開いていた時、キッチンからトイレの扉が見えるというのもよくありません。
キッチンからトイレが見えてしまうということですから。
見えたからと言って別に支障はないとも言えますが、気持ちのいいものではありません。
トイレの扉を開けたときの周りからの見え方も考えて位置を検討してください。
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