ハウスメーカー選びは大変です。
なんといっても一生住む家を建ててもらう会社を選ぶわけですから簡単なはずはありませんし、非常に重要な決断となります。
考えれば考えるほど、家について知識が増えれば増えるほど心配なことは増えていきますし、どんどん不安になっていきます。
不安を払拭したい
家を建てるときの不安とはどのようなものでしょうか?
まず、第一はお金の不安でしょう。
その次は、建ててもらう会社への不安。
他にもたくさんありますが、ハウスメーカー選びの段階では、この二つが大きなものだと思います。
お金の不安
これはもうどうにもなりません。
この点は割り切りましょう。
もしもの時に心配だ、将来勤めている会社が傾いたりしたら、なんて考えていたら家なんて購入できません。
今現在の収入で支払い可能ならばそれ以上の心配をすることは無駄だと思います。
将来のことまでは誰にも予想できません。
予想できないことまで心配する必要はありません。
それでも、将来のリスクが気になる方は、予算をとにかく抑えるしか手はない。
そうなってくると新築ではなく中古住宅を探すほうが向いているかもしれません。
新築よりは確実に安く手に入ります。
ハウスメーカーへの不安
お金以外での大きな不安点、ハウスメーカーへの不安です。
これは選択することができるのでしっかりと検討し選べば、完全に不安がなくなることはありませんが、ある程度解消することも可能です。
そして、この不安を解消すべく、大手ハウスメーカーを選択するという方法もあります。
大手ハウスメーカーは資本力があるため、不具合などの解決にも協力が得られやすい。
また、聞いたことがある、TVでCMをたくさんやってる会社である、ということが安心感につながるというのもあります。
ですが、本当にこれで不安は解消されているのでしょうか?
実はそれらは大手ハウスメーカーに抱いているイメージだけでしかありません。
大手ハウスメーカーへの誤解
大手ハウスメーカーだから○○○だろうという誤解はたくさんあると思います。
例としていくつか挙げてみます。
社員がしっかりしているだろう
大手ハウスメーカーだから営業さんも設計さんも監督さんもしっかりとした人に違いない。
こんなことはまさに想像でしかありません。
個人的には逆だと思っています。
大手だからこそ会社は大きく、社員も多い。
そうなるといろいろな人がいるのが当たり前です。
すごく優秀ですべてのことに気が回るような方もいれば、ちょくちょくミスをしてしまうような方もいると思います。
大手だから安心してお任せできる。
そういうわけではありません。
あなたの担当者がどういうタイプかくらいは見極めないといけないということです。
ミスが少ないのではないか
大手ハウスメーカーでは、チェックが厳重でミスが少ないのではないか?
こう考える方も多いと思います。
たしかに、工務店などよりチェックする機会は多いかもしれませんし、監督だけでなく、複数の人が検査したりするメーカーもあります。
ただ、複数の人がチェックするということは耳当たりはいいのですが、そういうチェックの担当者が見に来るだけとも言えます。
図面をさっと見て、その通りできているかをざっと見る。
こんな程度かもしれません。
これなら建築途中をずっと見ている監督のほうが当然チェックが行き届きやすいです。
こう考えると別の人の検査なんて本来必要なのでしょうか?
設計、インテリアなど専門の担当者がいる
これは誤解ではなく大手ハウスメーカーにしかインテリアコーディネータなどはいないかもしれません。
工務店などでは、インテリアコーディネータなどはまったく出てこないこともありますし、営業さんがすべての打ち合わせを行うという会社もあるでしょう。
でも、これを大きなメリットだと思っていることは誤解かもしれません。
専門の方が出てくるとアドバイスももらえて安心できるという面はありますが、関わる人が増えれば増えるほどミスの温床にもなりえます。
インテリアコーディネータに言ったが、それが設計に反映されていなかったなどは本当によくある話です。
それぞれの担当者レベルの問題点かもしれませんが、実際、情報をきちんと共有するということは意外と難しいのです。
これがあなたの家だけを担当しているなら簡単なのですが、一度に何軒も担当していて、午前1件、午後2件というように打合せがあったりしたら・・・。
何かが抜けてしまった、などという問題は担当を横断して行うような仕事で起きがちです。
例えばインテリアコーディネータにカーテンを天井付にしたいと要望する。
そのためには下地が必要です。
でも、それが設計に伝わらず図面に反映されていない。
このように担当を横断しなければならないことは要注意なのです。
これはインテリアコーディネータが悪いのか、設計が悪いのか、はたまた、図面にはあったが現場が施工を忘れたのか、原因はいずれにしても、介在する人が多ければ多いほど、担当者間の連絡ミスが起きやすくなるのは当然の結果です。
インテリアコーディネータも○○を取付けるというようなメモを渡した。
これで下地が必要である、とわかると考えた。
しかし、設計は取付けに下地が必要だとは思わなかった。
これで完璧な下地入れ忘れが完成してしまいます。
これが一軒だけをやっているならほとんど起きないようなことですが、他の仕事にも追われていますので確認することもなく抜け落ちてしまうこととなってしまいます。
最近では、連絡をそれぞれするのではなく、システムを共有して連携するというような会社もあるため、直接連絡しないこともあり、以前はなかったような連携ミスなども起きているような気がします。
人が増えればミスも増える
大手ハウスメーカーの問題というのは、その仕事にかかわる人が増えれば、連携などによりミスも増えていくということです。
さらに、人が多いということは担当者による能力・経験の違いも大きいということ。
ハウスメーカーと聞くと、ある程度のレベル以上の家ができると考えてしまいますが、いろいろな人がいますので実際にはそう簡単ではないというのが現状です。
一番いいのは一人の人が最初から最後までコントロールすることなのですが、大手ではそれぞれの役割分担が明確になっているためそのようなことは難しいでしょう。
逆に、小さな工務店に優秀な営業さんや監督さんがいるようならば、そちらのほうが確実だとも言えます。
小さな会社では、分業されているわけではなく、まさにその人しかいないわけで、もし担当が優秀な方なら最初から最後まであなたの家のために関わってくれます。
しかも、一人で担当するというのは責任の所在が明確なのできっちりとやってくれるでしょう。
しかし、これもあくまで優秀な人が一人で担当する場合です。
この一人があまり優秀でなかったとしたら・・・小さな工務店などにも大きなリスクが存在しています。
とにかく大手だから安心ということは、あまりないように感じます。
ただ、大手ハウスメーカーのネットでの悪い評判にあまり神経質になる必要はありません。
小さな工務店よりも建てる数が多いので、当然トラブルの数も多くなります。
一つのトラブルを見て、ここは信用できないということはありませんので、ネットの情報を鵜呑みにするのは選択肢を狭めてしまうだけでなんの意味もありませんから気を付けてください。
そして、こんなことがあっては困るのですが、あくまで外れの担当者に当たってしまったということです。
担当者を見極める必要があるのは、大手ハウスメーカーだろうが小さな工務店だろうが同じですね。
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