ハウスメーカーと話をしているとよく出てくる不思議な契約があります。
仮契約というもの。
契約なのに仮?
なんだか不思議な言葉です。
まあ、仮だから契約してもいいかな?なんて考えてはいけません。
仮契約なんてものはない
そもそも仮契約などというものは、厳密にいえば存在しません。
契約の予約というようなものはあります。
それはこういった内容で契約する権利を有するというようなもの。
でも、注文住宅を建てるときなどに結ぶ仮契約は、契約の予約ではありません。
では、仮契約とは何か?
実は、普通の契約と変わらないのです。
あえて言うなら、そのハウスメーカーや工務店などのそれぞれの会社が、これは仮契約である、と呼んでいるだけで実際にはきちんとした契約なのです。
なので、仮契約とはいえ、そこに書かれている内容については、あなたとその会社が契約を交わしたということになります。
仮契約というなんとなく本当の契約ではないような名前のために、署名、捺印し契約することへのハードルを極端に下げているような気がします。
ちなみにハウスメーカーや工務店が仮契約をと迫ってきたとき、あなたは仮契約の内容をどこまで把握しているでしょうか?
後でキャンセルしたら返金しますとか、その程度は口頭で確認していても、それは契約書に記載されているでしょうか?
契約書というのは、契約し履行を約束した内容を文書にしたもの。
口頭でもいいですが、仮契約だろうと契約書の内容をきちんと確認して、ちゃんとあなたの思っているとおりの内容かどうか確認しましょう。
契約の重要性を認識していない
たいていの方は大きな契約などをする機会はそれほどありません。
細かい契約は実際には誰でもたくさんしています。
例えば、携帯電話。
細かい字が書かれた契約書にサインしたり、捺印したりして契約しています。
でも、あの内容のどれくらいを把握しているでしょうか?
実際、ほとんど把握できてないと思います。
契約の時には、マーカーなどで説明してくれますが、ほとんど右から左へ聞き流している状態。
まあ、携帯くらいはそれでもかまいません。
金額もそれほど大きくはないので、もし万が一のことがあっても、被害もしれています。
でも、家に関してはそうもいきません。
なんといっても何千万円を支払うという契約をするわけですから。
本当は契約内容をきちんと把握しなければいけない。
なのにほぼすべての方といってもいいくらい安易に契約をむすんでしまっていると思います。
契約した内容を把握しないままに契約を結ぶ。
または、契約内容がぼんやりとしたまま契約する。
後でいくらでも変更できます、なんて言われながら・・・・。
非常に危険なことだと思います。
もし、変更する場合、再度変更契約を結ばなければならないのですが・・・。
口頭で確認ではなく、ちゃんと記載する
口頭で仕様を確認して、契約し着工。
よくよく図面を見てみたら、仕様が違うことに気が付いた。
よくあることです。
原因は、行き違いや勘違い、忘れてしまっていたなど、いろいろあると思います。
でも、こういったことが起こる原因も契約書に書いていないからです。
契約前の最終の図面や仕様。
これが本当に重要なものになります。
この内容が契約した内容なのですから。
そこに書かれていることは、施主とハウスメーカーや工務店が約束したこと。
それを履行しないということは契約違反ということになります。
メーカーや工務店もできる限り守るように頑張ると思います。
契約前の確認はきちんとするようにしたいですね。
契約以外にも大切なものはある
契約は大切。
とはいうものの、営業さんなどのハウスメーカーや工務店の方との人間関係もそれと同じくらい大切です。
契約時の図面ではこうなっていたが、施工上どうしてもその通りにはできない。
こういうことが注文住宅ではちょくちょく出てきます。
契約した内容と異なる。
契約違反ではないか、と大騒ぎするようなことは、できれば止めましょう。
ほとんどの場合、ハウスメーカーや工務店はいい家を建てたいと思っています。
誰だってお客様に喜んでいただきたいですから。
ずっと住む家を大金を払って建てるので、なかなか簡単には妥協できないと思います。
それでも、難しい問題にぶつかってしまったとき、お互いに話し合って解決していくようにしたい。
ハウスメーカーの単純ミスだってあると思います。
あなたには何の落ち度もない失敗もあるでしょう。
そんなときでも、お互いに歩み寄るなどして、いい家を協力して建てる、というような形ですすめることが理想です。
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