家を新築するのは、どのような方でしょうか?
最も多いのが小さな子どもがいる家庭。
やはり小学校に入る前に家を、という方は非常に多いです。
そのような方にお勧めするのはどのような家か?
それは間取りや設備にこだわった特徴のある家ではなく、普通の家をおすすめします。
なぜ普通の家か?
普通の家。
これを聞くとなんとなく悪いイメージすら湧いてくるかもしれません。
家は高価なものですし、せっかく建てる家なので、何かこだわったほうがいい、そう考えるのも当たり前です。
それでもあえて普通の家をおすすめしたい。
その理由はいくつかあります。
子どもは想像を超えていく
間取りや設備を自由に変更できる注文住宅では、どうしも特別な要素を入れてしまいがちです。
小さな子どもが遊べるような部分であったり、子どもが危なくないように安全面であったり、特別な間取りや構造を取り入れたくなります。
このスペースをこどもが遊ぶスペースにして、おもちゃはここで広げてもらおう。
そんな風に思っていても、子どもの行動は、大人の想像を簡単に超えていきます。
まさかこんなところでこんな風に遊ぶとは、というところでおもちゃを広げていたりします。
親が想像するような子どものための特別な間取りや構造がその想像通りにうまく使えることなんてほとんどありません。
また、もしうまくいったとしても、それはほんのひと時のことです。
子供は成長する
子どもの成長は早い。
ついこの間生まれたと思ったら、保育園卒業。
小学校も初めは6年も通うのか、と感じるのですが、気がついたら卒業、というくらいあっという間に大きくなっていきます。
保育園の子を想定した間取りは、あっという間に機能しなくなりますし、小学生を想定していても、それすらあっという間です。
子どものためと思っても、その子のためにずっと役に立つのかはわかりません。
もしかすると、その時の子どものためにしかならない可能性があります。
親も変化する
子どもはどんどん成長していきます。
でも、変化しているのはこどもだけではありません。
すでに大人である親も子どもほどではありませんがゆっくりと変化していきます。
仕事でも、役職がついたり、体力は着々と落ちていくなど、確実に変化は訪れます。
その時、今の趣味趣向が同じように続いているとは限りません。
やはりそれに合わせて変化していくことが多いです。
家を建てるときにこだわった間取りや設備は、数年でなぜこだわっていたのかわからない、というような状況になることもあります。
あらかじめ家族の変化を予想して・・・
子どもや家族は成長し、変化していくものです。
それなら、あらかじめその成長や変化を予想したうえで間取りや設備をこだわったらいいのでは?
そう考えるかもしれませんが、これもあまりおすすめしません。
なぜなら変化は予想できないからです。
例えば、ウィルスによる感染症のために世界がこのような状況になることを誰が予測できたでしょうか?
ウィルスがこういうことを起こすかもしれない、ということは予測できたとしても、それがいつ起こるのか?いつまでに対策しておくべきなのか?そんなことを予測できる人はいません。
これと同じで成長や変化、未来のことは予測通りになることなど、ほとんどないからです。
そんな当たるかわからない不確かな予測によって間取りや設備を導入するなんて非効率すぎます。
そういったものは無駄になる可能性は非常に高いでしょう。
変化に応じて、その時に臨機応変に対応するのが一番効率がいい。
もちろんコスト的にも優れています。
普通の家の良さ
では、臨機応変に対応しやすい家とは?
これが普通の家だと考えます。
そもそも普通の家というのは、誰もが満足できるということでもあります。
100点では無いかもしれませんが、誰にとっても80点くらいの家。
これを目指すのがいいのではないでしょうか?
特に、子どもが小さなときは、家に対してそれほど要望をすることはないと思います。
結果、当然ながら大人の考えた家となる。
大人の100点の家は、子供にとってはもしかしたら40点くらいの可能性もあります。
あまりない事だと思いますが、それほどこだわりのない普通の家にしたら、予算に余裕が出来た。
こんな時は、家の延床面積を増やすのが、もっとも効率がいいと思う。
無駄かもしれない部屋を一部屋作る。
こういう部屋をつくっても、無駄になることはほとんどありません。
ただの物置のようになってしまった。
これも無駄ではなく、物置として機能していますし、その物置にあるものがそれぞれの部屋にあふれたと考えてみてください。
部屋は恐ろしい状態になるはずです。
部屋、スペースがあれば自然とうまく利用してしまうものなので、予算に余裕がある方は、部屋をもう少し広くしたり、もう一部屋作るなどに予算を向けるといいと思います。
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