勝手口はその名の通り、キッチンについていることが多いと思います。
私も特に考えることもなく、当たり前のようにキッチンのつきあたりに勝手口をつくりました。
使い勝手としては悪くないのですが、想像以上にデメリットもありました。
冬寒く夏暑い
勝手口の一番の用途は、ゴミ出しだと思っています。
実際にゴミ出しのときにはとても便利。
生ごみをもってリビングを通らなくていいから、袋が破れたりして中から生ごみのくさい液体がリビングに点々と、、、なんてことは心配しなくて済みます。
それ以外でも、我が家の間取りだとちょうど玄関と反対側になり、庭に出るにもこちらから出たほうが便利です。
出入口としては完璧な位置でした。
ただ、出入りしないときにはその場所に勝手口があるということには問題がありました。
勝手口の扉は、よくあるアルミ製のものなのですが、それが問題です。
この扉、すごく外の温度を伝えてくれます。
夏は熱くなり、冬はすごく冷たくなる。
キッチンで料理していたりすると季節感がダイレクトに伝わってくるのです。
冬の寒い時期には、あまりにそちらから冷気が来るので、扉に隙間があるのでは?と疑って調べてみました。
稀に調整が甘くて隙間風が入ることがあるようですが、我が家の場合は、ほぼ隙間はないくらいに扉はきちんとしまっており、しっかりと調整されているみたい。
そうなると、この扉自体を伝わって冷気がきている、としか考えられません。
実際に触るとすごく冷たい。
夏はというと、もちろん暑い。
エアコンが入っているので部屋全体は涼しいのですが、料理をするとオール電化だとしても、熱は出ているので、どうしてもキッチンは暑くなります。
さらに、勝手口に近づくと、勝手口からの熱を感じる。
ダブルの熱によって、キッチンがすごく暑くなってしまいます。
勝手口による暑さ、寒さは、なかなか大きな問題です。
玄関と勝手口の違い
冬の寒い時期には、玄関の扉も当たり前ですが非常に冷たいです。
でも、玄関については生活していて、それほど気になりません。
考えてみれば当たり前のことで、玄関はリビングやダイニングとはそのままつながっていません。
たいてい玄関ホールとリビングの間には扉があるはずです。
だから、扉を締めればいいだけなのです。
でも、勝手口は違います。
キッチン自体についているため、その間に扉はなく常につながった状態。
さらに、玄関ホールは、ホールとは言うものの廊下の一部のような存在で、そこに長くいることはあまりない場所です。
対して、キッチンは、料理や洗い物など、そこでの作業があるため、ある程度の時間をそこで過ごすことになります。
その作業中は、常に扉からの冷気や熱気にさらされることになるのです。
キッチンは細長い形の場合が多いので、どちらかというとエアコンの効きが悪いところ、というのも影響してさらに厳しい環境となっています。
キッチンだけではありません。
LDKが一体の場合は、ダイニングとリビングにもつながっているため、勝手口の冷たさがLDK全体に常に悪影響を与えていることになってしまいます。
どこにあればよかったか?
キッチンが良くないならば、勝手口をどこに付けるべきだったのか?
現在の我が家の間取では、特にここだ、という最適な場所はなく、どうしようもありませんでした。
キッチン以外には、ほぼつけようがない状態です。
もし間取りも変更して、勝手口を考えるならば、どのような間取にすべきだったのか?
脱衣所と一体なので我が家は無理ですが、洗面室が独立していたなら、そこにつける?
でも、洗面室が寒くなるのもあまりうれしくはありません。
廊下につけるか?
それもいまいち。
もともとあまり暖かくない廊下全体が非常に寒くなりそうです。
いろいろ考えてみてもいい位置はなかなか見つかりません。
結局、どこにつけるか?というよりは、勝手口に扉を付ければよかったのかもしれません。
勝手口を二重扉のような形にする、または、玄関ホールのように、勝手口ホールみたいにして扉を付ける、とにかくシンプルにさらに扉を付けるのが良かったかも。
勝手口の土間部分を上がると、すぐに引き戸があるような形。
玄関と同じで普段の生活空間と勝手口はきっちりと隔離する。
これで外の温度をかなり遮ることができると思います。
せっかく勝手口ホールのようなものが出来たのなら、そこに小さくてもいいので土間収納のようなものをつくると、スペースを多少有効に使えそうです。
ただ、このように扉で区切った場合、現状のメインの用途であるゴミ出しを考えると使い勝手は少々悪くなります。
キッチンにダイレクトにつながっていることが勝手口の使い勝手の良さだったのに、扉が一枚ありますから。
でも、寒さや暑さのことを考えると、多少の使い勝手は犠牲にしてでも、扉があったほうがいいと思います。
開き戸だと扉が邪魔になりますが、引き戸なら春や秋など気候がいい季節は開けっ放しにしておけば、これまでと変わらない使い勝手を実現することもできます。
勝手口って・・・
どこにつけるか?以前にそもそも勝手口が不要な方もいると思います。
何に使うべきかわからない。
そんな方には、そもそも勝手口を付けない、ことをおすすめします。
家を建てるときには、後から追加できないようなものは、無いよりはあったほうがいいかも?と考えて、予算が許すならば、とりあえず有りで、という形で進めてしまいます。
でも、勝手口については存在しているだけで夏と冬の暑さ、寒さ、防犯面などのデメリットもあるのです。
勝手口を何に使うか考えて、あまり使い道がない場合や、あっても無くてもどちらでもいいかも、と思うようなときには、勝手口をつけない、という選択をすべきだと思います。
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